11月11日(月)配信 浜野胃腸科外科医院 副院長 浜野徹也
杏林大学医学部医学科卒業後、医療法人社団健生会立川相互病院で初期研修を経験。2007年に東京女子医科大学八千代医療センター総合救急診療科、2009年に同センターの内視鏡科を経て、2011年からは10年間千葉県がんセンターの非常勤医師としても勤務。2015年から浜野胃腸科外科医院の経営に参画し始め、2021年に同院副院長に就任。
笠井:それではゲストをご紹介しましょう。浜野胃腸科外科医院、副院長、浜野徹也先生です。こんばんは。
浜野:こんばんは。
笠井:おいくつでいらっしゃいますか?
浜野:今年で49歳になります。
笠井:経歴を拝見しますと、杏林大学医学部卒業後、東京女子医科大学の病院や内視鏡科、千葉県がんセンターなど、がんと向き合っていることも多い経歴でいらっしゃいますね。
浜野:そうですね。初期研修で2年間、立川の病院で経験させてもらったのですが、もともと地元は千葉県八千代市にありまして。最初は救急医になりたいと思っていたのです。そして、後期研修医として、当時できたばかりの東京女子医大に赴任した形になります。その後消化器内視鏡検査・治療に関わるようになり、がんの患者さんと向き合うことが多くなっていきました。
笠井:浜野胃腸科外科医院の特徴や強みはどんなところにありますか?
浜野:当院は私の父がもともと開業しました。父が外科医で、僕は内科医。僕は2015年くらいから経営の方に関わるようになりました。また、内視鏡検査、胃カメラ、大腸カメラなどをしっかりと市民の皆さんに提供できる環境をつくっていこうと思い、今まで頑張ってきました。
笠井:そうですか。内視鏡検査はレベルの高いものが用意されていると聞きました。
浜野:そう自負しています。機器もなるべく最新のものを取り入れ、がんを発見することについては、大学病院やがんセンターにも引けを取らないと思っています。
笠井:2015年にお父様のクリニック経営を手伝い始めた頃は、経営状態がそれほど良くなかったと聞きました。
浜野:最初は、検査数を増やしたら経営状態が良くなるのかもわからず手探りな状態でした。しかし実際にやってみると、患者さんは来てくれるようになり、経営状態も改善していきました。
笠井:つまり、内視鏡検査をしっかりとやる、レベルの高いクリニックという点を打ち出したのですね。
浜野:そうですね。自分たちの強みを皆さんに知ってもらう必要があると思っていました。そうしないと患者さんは来てくれないと思いますので。
笠井:しかし、浜野胃腸科外科医院なので、内視鏡検査医院ではないですよね。これを訴えるにはどうしていたのでしょうか?
浜野:父がやっていた当時は広告媒体といえば、電柱看板やタウンページみたいな形でした。そこでまずはホームページという形で、ウェブマーケティングを頑張ってきました。
笠井:内視鏡の検査数はどれぐらいになりましたか?
浜野:2023年の段階で胃カメラ、大腸カメラを合わせて約3800件です。
笠井:では、地元やもっと広い範囲で、内視鏡検査をするなら浜野胃腸科外科医院がいいと口コミが広がっているでしょう?
浜野:確かに、アンケートをとらせてもらうと、以前はホームページを見て来たという文言が多かったのですが、最近では、家族や友人から聞いたという言葉をいただけるようになり、嬉しいことだと感じています。
笠井:レベルの高い内視鏡検査を続けて、分かったことはどんなことですか?
浜野:とにかく大腸がんが多いと気付かされました。一般的な統計データとしても大腸がんは増えていますしね。2018年に、実際のがん患者さんがどれくらい見つかっているのだろうと倫理的な話に振り返ってみると、大腸がんはやはり多く、そして大腸がん患者さんの半数は働き世代でした。検査すればするほど見つかる患者さんの数は多くなっていきますし、半数が働き世代という割合は変わらないとうことが分かってきました。
笠井:検査の大事な点は、早期発見ならば治る可能性が高いということではありませんか?
浜野:その通りです。
笠井:つまり倫理的と言ったのは、早くがんを発見して治してあげたい、早く見つけて治療期間を短くしてあげたいということでしょうか?
浜野:それもそうですし、子育て世代の方々もいっぱいいらっしゃるんですよね。そういう方々が亡くなるとお子さんたちにまで響いてきますので、なるべくそのケースを減らしたいという想いは強くもっています。そのためにも、若い方々にも検査を受けてもらえるような環境を整えるよう意識しています。
笠井:病院のスタッフの顔ぶれもなかなかご自慢だそうですね。システムエンジニアやカメラマン、ITベンチャーなど、さまざまな素性の方をスタッフとして受け入れていらっしゃるとか。
浜野:やはり医療の現場にずっといると視野が狭くなるんですよね。なので、他業種の方々に新しい風を吹き込んでもらうことは重要だと思っています。当然、医療者としての教育も必要なのですが、僕は今までそういう形でやってきて良かったと思っています。
笠井:最後に未来へのビジョン、これからの目標などを教えてください。
浜野:実は、僕は膵臓をメインで診ていたこともありました。膵臓がんは5年生存率5%のレベルで、5年間に95%の方が亡くなってしまう病気。なので、そういう方々を少しでも早く見つけられるような取り組みをしていきたいです。膵臓は糖尿病と密接な関わりがあるので、糖尿病専門の先生に来ていただき、生活習慣病の専門的な診療を行いながら、がんをより多く早期に発見できればいいなと思っています。
笠井:ありがとうございます。これからも多くの方のがんを見つけてほしいと思います。
浜野:ありがとうございました。