8月4日(月)配信 株式会社Vuetech 代表取締役 萩原勇輝

大学卒業後、好きなことを仕事にしたいという想いからアパレル企業に就職。アパレル業界で働く中、独立を目指し、多種多様な事業を行う人材派遣会社に入社。タクシーの運転手や人材営業、ITスクール事業の業務を経験。その後、2017年にwebe株式会社設立、2018年に株式会社Vuetech設立し、現在に至る。
笠井:とても若い社長さんですが、おいくつですか?
萩原:33歳になります。
笠井:長髪で、おしゃれな方でいらっしゃいます。まず、Vuetechという会社は、どういうお仕事をされているのですか?
萩原:有能な人材育成をし、誰もが挑戦できる世界を作るというのをミッションに掲げておりまして、技術支援や教育支援、デザインなどを中心に、企業様の課題解決に取り組んでいるような形です。
笠井:主にIT業界で働くエンジニアを求める企業に、エンジニアを送り込んでいらっしゃるのですか?
萩原:おっしゃる通りです。
笠井:そして、同時に育成もしているのでしょうか?
萩原:そうですね。弊社はもともと教育を軸に始まった企業ですので、今も育成を大事にしています。
笠井:どういった教育をしているのでしょうか?
萩原:弊社のオリジナルのカリキュラムを皆さんに利用していただいています。アクティブラーニング型で行いつつ、不明点などは講師がサポートさせていただくような形です。
笠井:最近は企業内でも、スキルアップは重要視されていますよね。
萩原:そうですね。リスキリングはかなり重要視されてますね。
笠井:リスキリングについて教えてください。
萩原:リスキリングは、将来必要とされるスキルや資格、技術を身につけ、キャリアアップをしたり、自分自身の価値を上げたりすることです。今、経済産業省も力を入れている取り組みの一つです。
笠井:単に働くだけではなくて、様々なことを学びながらステップアップしていくものなのですね。
萩原:そうですね。

笠井:萩原さんの経歴をご紹介します。大学を卒業した後は、アパレル企業、タクシー運転手、人材営業、そしてITスクール事業と、実に多彩な歩みなのですが、一方で飽きっぽい性格というわけではないのでしょうか?
萩原:タクシーの事業と人材事業は実は同じ会社です。そこの会社はホールディングスで様々な事業をしていたので、その中で選択をしたというイメージですね。
笠井:そうですか。転職を繰り返してきた理由は何かあるのでしょうか?
萩原:最初は本当に好きなことを仕事にしたいと考え、アパレル業界に入りました。アパレル業界は、お給料があまりもらえなくても「この業界で働けることが幸せ」と感じる人が多かったです。私も本当に服は好きでしたが、他の方と温度差があったため、「逆に失礼だな」と思い始めました。
その中で、自分は自由な性格だったので、やはり起業するのが1番いいのではないかと考え、起業に向けて転職をしました。そこで、多くの事業に携わらせていただきながら勉強をし、今に至ります。
笠井:人材派遣会社の中で、なぜタクシー運転手を選ばれたのでしょうか?
萩原:普通自動車第二種運転免許を持っていたことに加え、やったことがない職種で専門的なお仕事だったので選びました。
笠井:そうですか。その後、2017年にウェビ株式会社、翌年に今の会社である株式会社Vuetechを設立されたということですが、デジタル業界での人材派遣をやろうと思った理由はどこにあるのでしょうか?
萩原:前の会社では最終的にITスクール事業に携わっており、学歴や経歴に関係なく、努力してスキルアップすることができるというところをみて、すごく感じる部分がありました。そういった中で、自分自身も壁に直面したとき、自分の価値を高める上で、どうしたらいいかを考えていました。だからこそ、スキルさえあれば評価していただける世界を実感し、「そういった人たちをサポートできるような環境を作りたい」と思ったのがきっかけですね。
笠井:IT、デジタル分野のお仕事っていうのは、学歴や過去の経歴は関係ないのですか?
萩原:そうですね、全く関係ないわけではないのですが、本当に経験とスキルにフォーカスして、見ていただけます。
笠井:本人の頑張りが大切ということですね。そして、リスキリングという、キャリアアップのための支援にも取り組んでいらっしゃるのですね。
萩原:そうですね。リスキリングによるキャリアアップ支援事業では、プログラミングの学習を軸に未経験からIT業界を目指す方々をサポートしています。
笠井:未経験の人でもできるのですか?
萩原:未経験からでもしっかり技術と経験とノウハウを学べば、入ることができます。
笠井:そのためのスクールもやってらっしゃるのでしょうか?
萩原:おっしゃる通りです。
笠井:それはどういうスクールでしょうか?
萩原:学生向けに早期のキャリア形成を想像していただけるようなスクールをやらせていただいております。また、法人向けの研修も展開しています。
笠井:経済産業省の事業にも採択されているとお聞きしました。
萩原:そうですね。経済産業省はプログラミングとかも含むすべてのリスキリングを対象としています。その中で弊社は、プログラミング学習というところを軸に、特に実践に即したところをかなり重要視していますので、その点を評価していただいたのかなと思っております。

笠井:ターニングポイントとなっているエピソード、何かありましたら教えてください。
萩原:コロナ禍が大きな転機になったかなと思っております。
笠井:コロナ禍は、人と人との接触がなくなるような時代ですから、人材派遣となると結構厳しかったのではないでしょうか?
萩原:そうですね。主要取引先との取引も減ってしまい、一時的に売上も相当へこむ時期がありました。
笠井:それが転機となるというのはどういうことでしょうか?
萩原:コロナ禍でオンライン化や業務のデジタル化が進んだことで、新たな受容が生まれました。その受容に対してアジャストすることができたため、売上は過去最高を記録しました。そのため、コロナ禍が転機になったと思っています。
笠井:もともとIT企業で働く人たちを支援しているわけですから、そこにビジネスチャンスがあったわけですね。
萩原:そうですね。
笠井:仕事をしていて嬉しい瞬間はどのようなときですか?
萩原:やはり社員一人一人の人生が豊かになっていく瞬間に立ち会えたときかなと思います。
笠井:やはり社員の幸せはとても大事なのですね。社員を預かっている感じもありますか?
萩原:そうですね。もう本当に「社員のみんなに食べさせていただいている」というような思いでやっていますので、やはり一人一人の人生の転機みたいなところに立ち会えたときは、すごくやりがいや幸福感を感じますね。
笠井:会社の理念はどのようなところにありますか?
萩原:会社の理念は「有能な人材を育成し、誰もが挑戦できる世界を創造すること」です。またもう一つ大切にしているのが「関わる全ての人の幸せのために」という思いを持ち、謙虚さ、挑戦、当事者意識など7つの価値観というのをすごく大切にしております。
笠井:今後どういったところに新しく分野を広げていきたいですか。
萩原:特に強い関心があるものといたしましては、障害のある方やそのご家族を支援できるようなサービスにすごく興味があります。
笠井:それはどうしてでしょうか?
萩原:身内に障害のある家族がいることもあって、国の援助だけでは行き届かない部分があることを目の当たりにしてきました。だからこそ、一人でも多くの方が安心して暮らして、前向きに人生を歩めるような社会づくりを事業とし、貢献したいと思っております。
笠井:萩原さんは、自分以上に周りの人の幸せのことをすごく考えているのですね。
萩原:そうですね。頑張っている人がすごく好きで、頑張っている人を見ると心が動きますね。仕事をする上で、やりがいを感じるところかもしれないですね。
笠井:人材派遣、そしてその人たちへの教育支援にぴったりですね。
これからも多くの方の幸せのために頑張ってください。
萩原:ありがとうございました。
