2月3日配信回
2025.02.03

2月3日(月)配信 株式会社LEGAREA 代表取締役 三坂健悟

略歴

1992年茨城県水戸市生まれ。神奈川大学人間科学部人間科学科在学中に起業するも、経営破綻を経験。大学卒業後は渡韓し、SES事業の基礎を学ぶ。帰国後はSES業界へ進み、一般社員から役員にまで上り詰める。営業職とエンジニアの両方を経験し、業界を変えるべく2020年に株式会社株式会社LEGAREAを設立。

笠井:何人から会社が始まりましたか?

三坂:最初は3人いて、1人ちょっと抜けて、そこからは副社長ポジションの方と2人でやってきました。

笠井:そして今、何人の従業員がいますか?

三坂:今は86人います。

笠井:何年でここまでになったんですか?

三坂:5年です。

笠井:急成長ですね。事業は何をメインとしていますか?

三坂:IT人材の労働力を提供するというか、各上場企業、大規模なSIerのIT人材不足を解消すべく、人材派遣のようなことをやってます。業界ではシステムエンジニアリングサービスといわれています。

笠井:今これだけデジタルトランスフォーメーションがいわれているなかで、とても求められている人材ですよね?

三坂:そうなんです、求められちゃうんです。そのぶん数に限りがあるんですよ。なので我々に対して、一時的に力を貸してくださいっていう会社さん、多いんですよ。そうなったときに、どこに声がかかるかっていうと、エンジニアの採用がちゃんとできる会社、LEGAREA(レガリア)です。

笠井:ITエンジニアの派遣を担っているということですが、そもそも大学在学中に起業したようですね?

三坂:いや、もう若気の至りです。今も若いですが。

笠井:今の口調でいうと、ちょっと自虐的な言い方でしたね。

三坂:そう、黒歴史。

笠井:黒歴史なの?

三坂:もう僕の人柄は伝わってると思うんですけど…。

笠井:あのね、軽い。

三坂:そうなんですよ。このまんまなんです、僕。だから大学のときもそのノリなんですよ。

笠井:私今60歳だけど、そういう人がバブル時代たくさんいたのよ。

三坂:バブル期?こういうのいたんですか?

笠井:三坂さんみたいな人ばっかりで、みんな安易に起業しても、景気がいいから成功してたんですよ。今はこれだけ厳しい状況ですが、その軽さで起業して大丈夫でしたか?

三坂:ダメでしたね。事業としては、コスプレイヤーを所属させる芸能事務所のようなことをやりました。今は多分大手の事務所があると思いますが、当時は珍しかったんです。コスプレイヤーそれぞれが個人で発信して、撮影スタッフを集めていたので、事務所を作って所属させて、イベントを打つといったことをしていました。

笠井:三坂さんのキャラとピッタリです。だけど失敗した?

三坂:大失敗。

笠井:そこから現在に至るまではどんな感じだったんですか?

三坂:会社に入ったこともあったんですけど、2時間くらいで辞めちゃったんですよ。

笠井:2時間?そこも三坂さんらしい感じがします。

三坂:そのあとはたまたま海外に行けるチャンスがあって、韓国へ渡りました。

笠井:韓国では何を学びました?

三坂:当時は有機ELテレビが絶頂の時代で、製品の生産管理の仕事をしました。言葉はまったく話せなかったので、ボディーランゲージとGoogle検索で生きてました。

笠井:あまり考えないで入り込んでいくっていうのは、重要な起業マインドですね。

三坂:それをしないと何も人生変わらないんですよ。浅瀬でパシャパシャやるんじゃなくて、足が付かない沖に出たいタイプです。

笠井:その会社でIT事業の仕組みを知ったんですか?

三坂:人材派遣の仕組みやアプリ開発の仕組み、マーケティングなどを総合的に勉強させてもらいました。

笠井:そして日本に帰ってくるときには、会社をやろうと思って帰ってきたんですね?

三坂:そうです。やるしかない。ここでもう一回チャレンジしようと思って、SES会社の一般社員として入ったんですよ。そこで役員にまでなって、今のレガリアに至りますね。

笠井:レガリアを経営するなかで、ターニングポイントになる部分ってありましたか?

三坂:一番は、若手に対してアプローチする採用が良かったと思います。エンジニアの採用は、経験者採用と未経験者採用の2軸があって、経験者は引く手数多なんですよ。業界全体で即戦力が求められているから、若手に居場所がない。そこを解消できたのは大きいと思います。

笠井:つまり、未経験エンジニアを発見して育てるということですね。

三坂:だから普通の会社と研修も違います。例えばアプリ全体の仕様理解から説明するなど、とにかく実践的です。

笠井:となると、デジタルに興味はあるものの、エンジニアになるか迷っている人を雇っていると思いますが、皆さん結構若いですか?

三坂:平均年齢28歳。僕が32歳なので上の方なんですよ。

笠井:そこでちょっと思うのは、一回起業が失敗して、また起業しようと思ったら、経験者を雇う方が確実じゃないですか。なぜ未経験者の採用に挑んだのですか?

三坂:エンジニアはどこに行っても仕事があって、どの会社でも給料がいいから、レガリアでなきゃいけいない意味が見出しにくかったんですよ。そうなると、業界内で誰も取っていないポジションを目指すしかないと思いました。若手の希望の光になれるように、若手がしっかりとエンジニアになれる部分に注力しましたね。

笠井:無謀とも思えることへのチャレンジ精神、浅瀬よりも沖に出たいというパワー。そういった部分が、困難な時代に起業するうえで大切なのかなと感じました。最後に、これからのビジョンは?

三坂:我々はSES業界を大きく変える存在だと認識しています。SES業界で未経験からエンジニアになれる。このレガリアならではの強みをもっと高めていけば、従業員数という形で現れると思います。そういった意味で、業界のリーディングカンパニーになっていきたいと思います。